南アフリカランド/円と相性の良い通貨ペアを見つけた
スワップ投資におけるリスクヘッジを考える
私が実践している「スワップ投資」は、スワップポイントが大きい高金利通貨を長期間保有して稼ぐ戦略ですが、長期間同じ通貨を保有するということは、保有している間の一時的な為替変動によるレートの急落によるロスカットの危険性もあります。
そのため、為替変動によるロスカットへのリスクヘッジ(リスクに対応できる体制を取って備えること)として、保有する南アフリカランド/円と逆の動きをする通貨ペアを同時に持っておくことが必要だと考えました。
そこで、過去1年間の外国為替相場のデータを集めて、南アフリカランド/円の買いポジションと相性の良い通貨ペアを研究してみました。
各通貨ペアの相関係数を計算してみた
南アフリカランド/円と相性の良い通貨は、
のどちらかになると思います。
南アフリカランド/円と各通貨ペアがどの程度同じ(反対の)動きをするかは「相関係数」を使うことで知ることができます。
相関係数とは、「2種類のデータ間の関連性(相関関係)の強さを示す指標」のことで、エクセルに2つのデータを入力して、関数(=CORREL(変量1、変量2))を入力することで簡単に求めることができます。
一般的に、求めた相関係数によって、2つのデータの関係性は以下のようになると言われています。
- 1.0~0.7:強い正の相関関係
- 0.7~0.5:正の相関関係
- 0.5~-0.5:相関関係がない
- -0.5~-0.7:負の相関関係
- -0.7~-1.0:強い負の相関関係
相関係数の求め方は、
- 通貨のレート(生レート)でそのまま計算する。
- 前日からの変動率(前日比)で計算する。
- 前日からの変動率の標準偏差を求めて計算する。
などの方法があるようですが、私は1.と2.の2通りの方法で相関係数を求めてみました。
また、南アフリカランド/円と相関関係があったとしても、そのポジションを保有するためにマイナススワップが出るペアだと、スワップ投資の利益を減少させてしまうため、保有することでできるだけ多くのプラススワップが出る通貨ペアを保有することを条件としてみました。
そのような条件の中で、私が候補として選んだ通貨ペアは、
- スイスフラン/円(CHF/JPY)
- ユーロ/ポンド(EUR/GBP)
- ユーロ/米ドル(EUR/USD)
- ポンド/スイスフラン(GBP/CHF)
- 米ドル/スイスフラン(USD/CHF)
- 米ドル/円(USD/JPY)
- 豪ドル/円(AUD/JPY)
- ユーロ/円(EUR/JPY)
の8通貨ペアです。
2020年12月21日~2021年12月20日の1年間の実績値を使って南アフリカランド/円との相関関係を調べた結果が以下のとおりです。
相関係数を計算した結果、ユーロ/円の相関係数が0.9072になり、南アフリカランド/円と非常に相関関係があるという結果になりました。
相関係数が0.9以上ということは「ほぼ一緒」と言っても過言ではないと思います。
自分でも計算してみてびっくりしたので、2つの通貨(南アフリカランド/円とユーロ/円)のチャートを比べてみました。
上が南アフリカランド/円のチャート(週足)、下がユーロ/円のチャート(週足)です。
びっくりするくらい一緒じゃないですか?
見た目の一緒さを数字に表したものが相関係数の0.9072という高い数字になっていると思います。
少なくとも、この1年くらいを見ると、「南アフリカランド/円と相性の良い通貨ペアはユーロ/円である。」と言っても良いのではないかと判断しました。
南アフリカランド/円は買いポジを持つため、ユーロ/円は売りポジを持つことになりますので、ユーロ/円の売りスワップポイント(+15円/ロット・日)も同時に稼げることになるため、最強のペアではないかと思っています。
ということで、先週一旦利益確定のために手放した南アフリカランド/円の買いポジを再度保有する際に、ユーロ/円の売りポジも同時に保有してみたいと思います。
取引の結果は、次の投稿でお知らせしますね。